いつも+2

「明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。」(blog-風景と情景-より)

明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。

「明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。」

最近、がん関連の事を検索をしていて見つけたブログが、「風景と情景」です。
そのブログは各記事の最後に、この言葉が書かれています。

患部が同じ頭頸部で、偶然にも病院も同じ「大阪国際がんセンター」だったが、この方が入院されていた時には、ブログのことは知らなくて、お会いすることはできなかった。彼が入院されていた時には、後遺症のために今より回数多く通院していたので、ブログを知っていたら是非お目にかかりたい方だった。

すごくマメにブログを書かれているし(ほぼ毎日)、書くのが好きという言葉からも、おそらくお元気になられたらブログを再開するなり、閉じる場合は何か一言でも書かれると思うので、中断は本当に気にかかる。

でも存命かどうかということを超えるぐらい、彼という人の心はフレッシュで暖かく、私の心の中では、ずっと生き続けると思う。

 

心に向かい合う

晦日に、闘病と考えた事を振り返っておられます

j-45.hatenadiary.org

 

誘惑の飛田新地

入院以前のブログでは、ひょうきんな一面もうかがえて面白い

j-45.hatenadiary.org

 

この「明日もいい日にしてみせますよ。ではまたね。」という言葉は、

毎日、日記の終わりに「ではまた明日」と書いておられた 西田英史さんを思い出さずにはいられない。
また彼は、ある日の日記に、こうも書かれていて忘れられない。
「朝起きた、生きていた。全世界に感謝した」

『ではまた明日』(西田英史)についてはまた改めて書きたいと思いますが、
詳しく紹介されているブログへのリンクだけしておきます。
ドラマ『命燃えて』の原作なので、ドラマでご存知の方も多いかもしれません。

ameblo.jp 

f:id:inking:20211102114940j:plain

大阪国際がんセンター

昭和天皇と国民と

以下は元は自分が書いた文ですが、私がよく拝読しているブログに掲載していただいたので、それを引用します。

 

昭和天皇と国民と。京都御所に戻り、皇居は大戦祈念館等として開放すべきだった。   井上恭子

2015-09-16 | 学芸

以下の論考は、井上恭子さんが、わたしのfbに寄せられたものです。
明晰で落ち着いた論考で、なるほど、と思いましたので、ご紹介します。
武田


(クリックで拡大)
      京都御所
   写真は宮内庁

 

  太平洋戦争で日本人も悲惨な体験をしたのに、先の大戦は間違いではなかったし、戦前の日本人はすばらしかったと言い出す人が絶えない。戦前の特権階級の子孫に多いが、普通の人々にも少なくない。美化が頭の中で反響しているようで、井戸の中から広い空の下に出ない。

 それは戦争の最高責任者がケジメをつけなかったから。

 日本人は過去の事実を「過ぎた事」と、水に流す傾向がある。戦争には複雑な経緯があり、責任は単純ではないが、不慮の事故や天災ではない。たとえ部下が自分の意図を逸脱したとしても、結果責任を負うのが最高責任者。また最高責任者に責任を取らせないようにした、当時の占領軍や内閣にも、民主性の育たない国にした責任がある。過ちに陥った原因や経緯を教訓にしようとせず、風化させようとしてきた。

 戦後、天皇は伝統文化の家元として京都に戻り、皇居を大戦記念館と病院・防災公園・仮設住居などとして開放すべきだった。

 私は若かりし昭和天皇も、時代に翻弄された人だと思うので、責める気はないが、皇居を開放しなかった事と、戦後、真実を詳述されなかった事には責任があると思う。香淳皇后と共に葬られた天皇の日記には、知られざる真実が書かれていたかもしれず、複製もせずに葬った行為は、全く天皇にも国民にも罪な事。

 無謀な戦の「賭け」に陥った原因を深く知って、2度と繰り返さない国になるために、皆がより深く知り、考える必要がある。そして憲法九条を守り、世界中で救援活動などに貢献する国であり続ければ、いずれ近隣国とも和解できるだろうし、いつまでも旭日旗を振り回して、ナルシズムに陥ったりしないと思う。経済力が世界何位とかでなく、自然も、手仕事も、科学も同じ位大切にする魅力のある真珠のような国を目指すべき。

 今のような状態が続くのは、米国の間接的占領政策を利用して、自分の利益や地位を確保したい人が、なぜか各界のリーダーとして権限のある地位に就き、ますます深い蟻地獄を作っているから。それに関して論じようとすると、昭和天皇の責任の所で思考停止になってしまい口を閉ざす。責任を明確にしてケジメをつけた後、それ以上は責めないという方が清々しいと思う。



井上 恭子


以下は、井上さんの推す名言です。

 

憲法について」masato 原発避難農民さんの名言

 

 

日本国憲法は不戦を世界に誓った理想憲法だと思っています。理想なのだから実践するのは難しい。その難しいことを敗戦を機に世界に誓ったのだ。
現実の世界政治に対応した憲法解釈を追求するといずれ核保有国を目指すことになるだろう。理想だからこそ誇れるし崇高だからこそ周辺国の信頼を得るのだ。


憲法9条誕生の経緯:元首相幣原喜重郎,吉田茂の言葉

憲法9条がなぜ書かれたか、いかに合理的か、とても良く解ります。

●長いですが、ぜひ下記サイトのリンク先の内容をご覧下さい。

 (長文ですが、これを読まずに押付け憲法と断定するのは、証拠を見ずに状況のみで犯人を断定しているようなもの)

 

・Blog【こだわり棟梁のまごころ】『小野田寛郎さんの訃報…時代は遠ざかりますね』より

  http://blog.seikikensetsu.co.jp/?eid=1422977  

実際の戦地での経験がある方が90歳代、だんだんと戦争の記憶が風化し、戦争を全く知らない世代が大部分になっています。
高齢者人口の比率が拡大する中で、若いフレッシュな気持ちで、今後の社会を動かしていってもらう事を期待しますが、大切な事が忘れられないかという危惧もあります。それは『敗戦』と言わず、『終戦』という新しい言葉を使ったことに、永遠の平和への決意を感じた事。
最近、終戦直後の憲法制定時の経緯について、事実を知らないまま、勇み足での議論があるかと思い、参考資料を拾い出してみました。長文が多いですが、ご一読頂ければ幸いです。
平和憲法誕生の経緯、目的と意義、まとめ》
幣原喜重郎・・・・深謀遠慮の宰相」:小海キリスト教会牧師所感
http://d.hatena.ne.jp/koumichristchurch/20130307/p1
《吉田元首相による回想》岩田行雄の憲法便り:日刊憲法新聞
http://kenpouq.exblog.jp/20491858
*もう販売していない本ですが、タイトルがいいと思う!
「無事がいちばん—不景気なんかこわくない」横井庄一
  中央公論社 (1983/08)

 

◎【日本国憲法の誕生】(国立国会図書館)

 http://www.ndl.go.jp/constitution/

膨大な資料なので全部読む訳にはいきませんが、こういう資料があるという事、いつまでも公開されるべきだという事でリンクします。(転載等については、許可用のフォームから申し込む事。特定秘密保護法の施行で非公開にされてはいけないので、主要部分だけでも各自記録する必要があるかも。)

 

●【日本国憲法】(憲法に関するサイト:リンク集など)

 http://kenpou2010.web.fc2.com/index.html

 

 

強姦冤罪事件の国家賠償:判決速報と背景2

【2019年2月8日の請求棄却判決についてのニュース】

強姦冤罪事件、国賠請求を棄却 大阪地裁(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 ◎請求棄却に、さらに大きな疑問の声が上がっている。

 ■ これもニュースに解説のない事による誤解が多い。
偽証とはいえ、全くの身に覚えのない事ではないのに、
潔白な人の冤罪との勘違いがほとんど(記事からは無理もないが)。

*この記事は、強姦容疑を無罪と主張している人物には、
ありがたいニュースだろう。
何とも悲しい出来事だが、事実と若干ズレがあっても、
反省すべき点があるなら、普通なら国家賠償なんてことで、
家庭内の恥を再び晒したりしないと思う。

冤罪被害者というよりは、家族の気持が、
《全然》解っていない、身勝手な夫婦ではないだろうか?
SNSはストレートに感じたままをぶつける怒りにあふれている。
あまりにも記事が中途半端だから、怒りの渦が起きて当然と思う。

■また2015年に無罪を勝ち取った時の記事も、無罪の件だけ報じて、
本来の被害者の事はスルーしている。ただ、なぜ偽証したかは解ります。

【男性に無罪判決、6年拘束「計り知れない苦痛与えた」大阪地裁裁判長が遺憾の意】(2015.10.16 産経新聞) www.sankei.com

 当時10代の少女で同居していた親族女性に対する強姦と強制わいせつの罪で懲役12年が確定し、約3年半の服役後に被害証言が嘘だったとして釈放された男性(72)の再審判決公判が16日、大阪地裁で開かれた。芦高源裁判長は「被害に遭ったことはなく、無実の人を放っておけない」と従来の説明を翻した女性証言の信用性を認め、無罪を言い渡した。 (中略) 判決は「母親による誘導が少なからずあった」と認定、女性の新証言は客観的な診療記録とも一致するとした。 男性は平成20年に逮捕、起訴されてから一貫して無罪を主張したが、23年4月に最高裁実刑が確定。地検が昨年11月、冤罪(えんざい)が明らかになったとして刑の執行を停止して釈放するまで勾留・服役期間は計約6年に及んだ。大阪地裁は今年2月に再審開始を決定した。 無罪判決を受け、大阪地検の北川健太郎次席検事は「無罪となるべき事件を起訴したことは遺憾」とコメントした。

 ■国家賠償についての解説も無く、自分で調べないとわからなない。

国家賠償では、当時の審理状況等に照らし、
その判断過程に瑕疵があるか否かが問題になる。
結果を重視して当然に保証される刑事補償とは異なり、
不法行為の特別法である国家賠償法は、故意過失の有無が別途問題になる。
国家賠償は不法行為による損害賠償だから、
裁判官の過失(不法行為)を認定できるかが問題。 

《法律に詳しい人のコメント》
女性の偽証が簡単に見破れるのに不注意で見破れなかったというのなら、
その裁判官の過失があったと言えるでしょうが、
最高裁まで行っているということは地裁の裁判官1人だけでなく、
高裁の裁判官3人も偽証に騙されているわけで、
また、他の親族も偽証しているのであれば、
裁判官の不注意を国家賠償訴訟で認定するのは難しいでしょう。

なるほど、そう簡単には国家賠償は認められない・・
ではなぜ訴えるのだろう?ますます謎の深い爺さん。

この孫娘さん、娘さんに「大変な人生でしたね。」と言ってあげたい。

刑事補償法 - Wikipedia (受領済み)
国家賠償法 - Wikipedia

◎裁判所 下級裁判所裁判例速報 平成27年10月16日 
 平成26(た)22 強制わいせつ,強姦(再審)
○検索β (判例検索サービス)*(上記と同じ内容ですが読みやすい)

公判記録に基づいた冷静で詳しいブログもあります。

この冤罪事件は「性犯罪被害者の主張を疑え」という話ではない : 九段新報
blog.livedoor.jp

再審の判決文を閲覧した限りでは、被害者の母親が極めて強く問い詰めたために被害者および目撃者が虚偽の証言をするに至っています。第三者の圧力によって虚偽の証言をしてしまうというのはよくあることでしょうが、被害者と目撃者がそろってというのは稀でしょう。
 しかしその母親も、被告から被害を受けていたとなれば、端緒となった証言からより重大な被害の可能性を想起するのもやむを得ないと思います。
<中略>
今回の事件は冤罪を防ぐための一助とせねばなりませんが、「性犯罪被害者の証言は信じるな」という方向へロンダリングされてはなりません。

 
■そして公判記録を資料として掲載されている弁護士事務所のブログもあった。
長いのですが、この事情の詳細を確認できます。

【刑事】強姦被害者とされる者の虚偽の供述があったために有罪とされた冤罪事件に関するメモ - 竟成法律事務所(旧 法律事務所ミライト・パートナーズ)のブログ

*複雑ですが、偽証者を非難される方は、一度読んでからにしていただきたい。

milight-partners-law.hatenablog.com


このブログに掲載されている公判記録(再審)の中に、
非常に複雑な家庭環境を窺わせる部分があるので、
ずいぶんためらったのですが、
あまりにこの偽証女性を責めるコメントが、
FBやTwitterに溢れているので、あえて抜粋します。
これにまたいろんな憶測が生まれるかもしれないが、
女性に全額賠償させろとか、同じだけ拘置せよとか、
中にはもっと物騒な事を書く人もあるので、
彼女には何の罪もないと解ってほしいのが目的です。

本来の強姦被害者である娘(母*)と、祖父とは義理関係なのですね。
そして母の夫と孫娘は血縁がなく、平成18年からは祖父と養子縁組をして、
一時期は母の夫と養子縁組した事もあったが、再び祖父の養子になっている。

■公判記録(再審)より

(2)信用性の検討
 そこで,以下,弁護人の主張に鑑み,多様な観点から被害少女供述の信用性について検討を加える。

ア 虚偽供述を行う利益・動機の存否
 まず,何よりも,被害少女の供述は,自分の母親の義父であり,平成18年7月からは自分の養父(但し,この間一時期母Cの現在の夫の養子になったこともあったが,間もなく被告人の養子に復している。)でもある被告人から強姦されたり無理にわいせつな行為をされたということを内容とするものである点が重要である。
(*一審の証言が偽証だったと告白したので、無罪になっている。)

ここまで複雑な事は、新聞も書かなくて良いですが、
例えば「偽証するに至った原因は家庭内の事情で、
背景には、かつて性的被害にあっていた、
母の誘導で代弁的な誇張のある証言をしてしまったという、
やむを得ない面もある。」
ぐらいは書けるだろうと思う。
または、時効になっている件まで引き合いに出すのはまずいなら、
太字部分だけでもずいぶんマシだと思う。
自分が被った事柄だけを不当だと主張しているが、
何度も言うが、本人が家族にHなことをしなければ何も起きなかった。
彼の性癖に巻き込まれて、義娘、孫娘がどれほど辛く迷惑な思いをしたか、
考えて欲しい。
義娘とは合意の上と言うが(姉は強姦との証言だが)、それで自分は
妻とは離婚覚悟としても(バレたら)、妻と娘の関係はどうなるか、
考えたことがあるのだろうか?

ある時効の件Xと、別の件Yを関連付けて考えるのは本来いけないことです。
但しこのような非常に関連性の高い場合、ましてこの男性は、
保護責任のあった義娘と小学5年〜高校1年まで性関係を持ち、
また孫娘についても、彼女が大伯母に相談するほど頻繁に体に触っていたら、
母の抱いた疑念や怒りは、不当とは言えないと思う。

また、証拠について、Twitterなどで、処女膜に損傷がなければという意見が、
かなりあったが、心の傷は考えない人なのだろうかと悲しく思います。
家族を幸せにできない男性が、名誉とか失った時間とか云々は、
個人的には、得手勝手な主張だなあと思う。

■2015年10月の再審無罪判決の際も、新聞だけではなく、TVも同じ論調です。
これも事実の半分しか伝えていなくても、誰も疑問を持たなかったようです。
「14歳の少女はなぜ偽証し、なぜ数年後に告白したのか?」
については誰も触れない。
それはプライバシーへの配慮もあっただろう。
ただ、冤罪一般への警鐘として取り上げていると思えば理解できる。
そこで止めておけば良いのに、何だって国家賠償請求までして、
結局プライバシーを自分で失う方向へ行っている。
本人は別に良いのかもしれないが、孫娘は(個人名は特定されなくても)
傷つくのではないだろうか。

*なおこの件は、第190回国会 衆議院で、鈴木貴子議員が質問されているが、
安倍内閣総理大臣により検察官が謝罪したという回答がされている。

---------------------------------------------------------------------------
□余談ですが

報道されてすぐに、男性が娘(母)を犯していたという事の
信ぴょう性を疑うと、詳細情報を否定しておられた
前田恒彦元検察主任(*2)のコラムがあり、余計混乱しました。
現在はその段落を、当たり障りない文章に変更しておられます。

多くの方が単純にこの元検察主任の肩書きを、普通に信頼しておられるようだ。
私も裏側を知っておられるだろうという意味で、
ある意味で信頼していたが、彼女の事情に全く同情もなく、
自分のコラムを変更した理由も示されないのは疑問です。

news.yahoo.co.jp

皆が参考にした当初のコラム(2019.1.8.)→
「いまだにネット上では、
週刊誌などの断片的な伝聞情報に基づき、
女性の母親と男性との関係など、
事件の背景がまことしやかに語られ、
拡散されているが、
取材などろくに行われておらず、
再審公判でも出てきていない話であり、
男性に対する新たな誹謗中傷になりかねない。」


1.12 現在→
「女性の母親と男性との関係や女性の年齢など、
たとえいかなる事情があろうとも、
警察や検察、裁判所がやるべきことをせず、
目の前の証拠だけで誤判に及んだという事態の
深刻さには変わりがない。」

このコラムが代表的なものだが、別人だとか、
週刊誌記事はガセネタなどという説が少しでもあると、
それもWEB上の記述なのに、すぐにその説に傾く人も多い。

それほど、この男性の行動は信じがたいという事かもしれない。
それにしても
マスメディアと、SNSを活用すれば、
世論を大きく左右できるというのが怖いです。

結局、物事を一つのニュースソースだけで、判断してはいけなないって事ですね。
頑張って!告白した女性 !! 新聞の見出しに疑問を持った人は多かったよ!
「勇気をもって告白したあなたは「うそ」つきではない」。
事情がわかったら、ほとんどの人が、あなたの幸せを心から祈ると思う。

---------------------------------------------------------------------------

(*1)一時は母と記していましたが、大伯母に訂正(再審請求審記録による)
(*2) 前田恒彦 - Wikipedia(まえだ つねひこ、1967年8月25日 - )は日本の元検察官

 

【追記】2019.12.3.

このブログを書いてから数ヶ月後に、全く偶然に「はてな匿名ダイアリー」に、こんな文を見つけた。「強姦冤罪事件、元少女が救われなさすぎる」そう!これが言いたかった。しかもきちんと判例などの資料にリンクしておられて、このダイアリーだけでも十分全容がわかる。

書かれた日付は2019.1.9.これに早く気づいていたら、自分であれこれ調べたり、長いブログを書いたりしなかっただろう。まさに同感。でもこの日付の前、新聞記事の出た直後から、SNS上では非難の嵐が起きていた。げに恐ろしや、人の怒りに火をつけてしまった大新聞の記事と、それをベースにした元検事・弁護士などのブログ。悲しい誤メディアと弥次馬SNS。歴史などに関しても、気をつけないと、とんでもない誤解を元に世論が左右されることになる。

これを書いている今は、記事から一年近く経ったのだが、最近話題になっている「桜を見る会」が公金を使って、公職選挙法違反行為をしたのではないかと言う問題の渦中に、首相が新聞社のキャップと会食をしたと言う話で思い出して、書き留めておこうと思いました。このブログで取り上げている「『うそ』で冤罪」記事は、レイプの訴えは冤罪が多いという印象付に成功しただろうと思う。以後司法まで影響されたかのように、次々とレイプ裁判で無罪判決が出ている。そして、首相に近いY氏は、レイプ疑惑が非常に濃い。

anond.hatelabo.jp

【追記2】
・控訴するとは言っていたが、本当に控訴して国家賠償請求は棄却された。
(これに国賠があれば、家族ぐるみの詐欺が可能になってしまうので以下の記事に同感)

■再審無罪の大阪養女レイプ冤罪事件 国賠訴訟で判明した深層 片岡 健 : デジタル鹿砦社通信
・一方で、この家庭の事情をご存知でも、国家賠償の棄却はおかしいと言われる方もある。これはそんな主旨のマスコミ記事を元に判断されている。主要メディアの影響力はすごいなと思う。

■日本の司法制度の闇を映す「強姦冤罪事件」: HOME★9(ほめ・く)

 

□ << 強姦冤罪事件の国家賠償:判決速報と背景1へ戻る







 



 

強姦冤罪事件の国家賠償:判決速報と背景1

【追記 2019.1.22.】
表題の事件に関して、1月22日午後、文春オンラインに詳しい記事が出ました。
最後に記事の要約を入れます。

正月明けに、強姦冤罪事件の記事の見出しを見て、びっくりした。

www.asahi.com

 本当なの?と思って検索してみると、こんな情報に出会いました。 
以下、新たに気付いた事実や、文章を何度か書き加えたので読み難く、
重複も多くて申し訳ないですが、誤解の連鎖が多いので取り急ぎ公開します。

新聞の見出しが誤解の元ですが、深い事情のある事件です。
爺さんが家族にHなことをしなければ、何も起きなかった。 

■Web上で背景がつかめる記事

goo.gl


【概要】(基本的な情報)

本件の関係者)*義理もあり変更もある.また同居.別居など変動もある.

祖父*(被告人)祖母*娘(母*)孫娘(被害者), 母の姉(伯母*),兄*
**付きの続柄は孫娘を本人として書いています。

争いのない事実 *双方が認めている事実

祖父はひんぱんに娘の尻を触っていた。
祖父は,母を犯していた。小学5年〜高校1年まで。

平成27年10月16日第1刑事部判決(無罪)

理由によれば,孫娘が親族(*1)に,爺ちゃんにお尻を何度も触られると相談したところ,
それが母に伝わり,母から「こういうことも,ああいう事もされたのでは?」
と強く問われ,母の誘導を肯定した.

←これで母が激怒して刑事訴追した.
法廷でも母の代弁のような証言←偽証:そして成長後に告白した.
まるっきりの他人が何もされていないのに偽証したのでもないし,
結果的に偽証を推し進めてしまった母が本当の被害者で偽証は代弁だった.
「祖父は母を犯していた」←これは『争いのない事実』(双方が認めている)---

但し本件の起訴時はすでに時効、
なお偽証についても、すでに時効になっている。

□爺さんは母とは合意の上というが、母の姉(伯母)は強姦と証言。
合意の上って、小学5年で合意??。
祖母は,これらを放置,かつ祖父に抗議した娘を叱責. (泣)

扶養されているので、次第に抵抗を諦めたというのが実情だろう。

簡略すぎる新聞記事は、
『強姦被害の訴えは、とかく「ウソ」が多く、
疑われた人の人生を破壊すると感じさせてしまう。』
新聞は単なる掲示板ではないのだから、背景も含めて書くべきと思う。
けれども、あまりにも深い家庭の事情のある事件で、
公益性も緊急性もない事は静観する方が、一番良いとは思う。

冤罪全般の警鐘として書くにしても、もし書くなら、
少しだけでも背景を書かないと、大きな誤解が生まれる。
偽証したのは、被害者である母に強く誘導された孫娘とは知らずに、
怒りが爆弾のように広がる様子を目の当たりにして、怖くなったほど。
この母親のした事は確かに良い事ではないが、同情します。

怒って、自分の感情で結論付けてしまった人の大部分は、
後日その詳細記事が出ても、目にしない可能性は大きい。
そして自分の憤慨に任せて結論付けた事を、別な時に事例として、
判断要素に入れがちだと思う。
(再び、誤った判断をしてしまう可能性が大きい)

新聞記者は背景を知っているはず。なぜ書かないのかと疑問に思う。
日本を代表する大新聞が、こうだという事にすごく疑問を感じる。

家庭の事って、それぞれに複雑な事情がある。
だから一方的に「ウソ」と責められている、
この男性の孫娘さんが気の毒で、記事の書き方も疑問だし、
今回の賠償請求は、爺さんの認識・反省不足だと思う。

■冤罪は大問題で、時効の件と、冤罪は別という考えも当然です。

但し、法的には別だという考えが強調されすぎると、
それを盾にしてAとBは別という話が多くなりそうで、
法的な問題と道義的な問題・前後関係を切り離しすぎるのもどうかと思う。
普通の人間が、潔白なのに冤罪になった場合か、
A・Bが無関係な件の場合なら言えるけれど、
この男性はのようなケースで全く別とは言い切れないと思う。
法的には区切って考えるからこそ、すでに無罪になっている。

法的判断は判断として、一般論で男性の主張が擁護され、
孫娘が非難されるのは行き過ぎに感じる。

■失ったものが大きいから、国家賠償は当然だという意見も解る。
*拘束日数分の補償は当然あり、この男性も受領済みなので混乱がある。(約2800万円:朝日新聞)

これは新聞に国家賠償の趣旨が書いていないから、つい誤解しがち。
現在の補償や国家賠償が最善の内容とは言えなくとも、
男性と弁護士の考えをそのまま載せて、解説も無いのはのは片手落ち過ぎ。
刑事補償の金額が適切かどうかは、別に取り上げるべき問題。
新聞は法曹関係の専門誌では無く、一般人が読むもの。

 

【追記 2019.1.22.】
表題の事件に関して、1月22日午後、文春オンラインに詳しい記事が出ました。
「強姦冤罪事件」が起きた背景には複雑すぎる家庭事情があった
被害者とされていた少女は、男性が再婚した妻の連れ子の娘
*
*つまり、孫(義理)

強姦罪などで服役中、被害者の証言がウソと判明して再審無罪が確定した大阪府内の男性(75)と妻が、大阪府警大阪地検による不十分な捜査や裁判所の誤判で精神的な損害を被ったとして、国と府に計約1億4000万円の国家賠償を求めた訴訟の判決が1月8日、大阪地裁であった。大島雅弘裁判長は「起訴や有罪判決が違法だったとは認められない」として、男性と妻の請求を棄却した。

ことの発端は2008年9月にさかのぼる。“被害少女”の告訴を受けた大阪府警が、男性を強制わいせつ容疑で逮捕(後に大阪地検強姦罪でも追起訴)。弁護側は「狭い団地の一室で、家族に気付かれることなく強姦することは不可能だ」と主張したが、2009年の一審判決では、「14歳の少女がありもしない強姦被害をでっち上げることは考えにくい」と一蹴された。結局、この事件では大阪高裁で3人、最高裁でも5人の裁判官が関与しながら、「懲役12年」の有罪判決は覆らなかった。

判決から3年半後に、急展開 「証言はウソだった」

 ところが、2011年の確定判決から3年半後、被害者とされていた少女が、男性の弁護人に「証言はウソだった」と告白。性的被害を受けた痕跡がなかったことを示す診療記録も見つかり、男性は釈放された。さらには2015年の再審判決公判で無罪を言い渡された。少女は「母親との関係が疎遠になり、本当のことを言おうと思った」と説明した。
   < 中略 >

冤罪はなぜ起きたのか

 結果的に甚大な精神的苦痛を被ったのは男性の方であるが、すでに刑事補償として2800万円は受け取っている。
「証言は具体的で信用できた。職務上尽くすべき注意義務を怠ったとは認められず、女性らの供述に基づき、男性に有罪と認められる嫌疑があると判断したことは不合理ではない。通常要求される捜査を怠ったとまでは言えない」(国家賠償請求訴訟の判決文より)
[出典:文春オンライン1月22日

記事は年表や図解を使って家族関係が詳しく書かれていて、
なぜこうなったのか、
やっと理解できました。
本来は他人が知るべき事でもないし、新聞が
《 強姦冤罪事件、女性の「うそ」で服役 裁いた国の責任は 》と
報じる事に疑問を抱くほどなのですが、新聞のように断片的に書くよりは、
文春のように、詳しく書くほうがよほど良い。
事情がわかると、私の感想としては、登場人物の中で男性が一番理解できない人物。
文春の記事では、「精神的苦痛を被ったのは男性の方」と書いてあるが
私は精神的苦痛を被ったのは、男性の義娘、孫娘(養子)だと思う。
そして逞しいのは義娘(母)、心優しいのが孫娘と思うので、
そこは疑問(記者が男性だからかも)。

新聞記事から約2週間余り、強姦冤罪の件で極端に強い言葉がSNS上で見られて、心が痛んでいました。詳細が解らない事件に、なぜこんなに酷い言葉をぶつけられるのだろうと。
ほとんどの方が、冤罪を生んだ関係者(偽証した女性・検察・司法)を非難されていましたが、偶然に当時の裁判に詳しい法曹界の方のコメントを見つけて、何とか冷酷な言葉は控えてほしいと思い、どなたかが読んで下さればとの思いで集めた情報です。
今回の文春の記事は、公判記録などに基づいている上に、さらに詳細記述があるので信憑性が高いと思います。(但し長いので、記事下に要約を参考に入れます。)
*以下の内容も公判記録を参照していますので大筋は一致していますが、Web上で確認できる範囲の情報のため、細部は異なる部分もあるかもしれません。

文春オンライン:要約(家族に関して)
「強姦冤罪事件」が起きた背景には複雑すぎる家庭事情があった
被害者とされていた少女は、男性が再婚した妻の連れ子の娘

実際に性関係があったのは男性の再婚相手の連れ子A子(男性はA子の義父)。
被害者とされていたのは、A子の娘B子。つまり義理の孫です。
A子は母に訴えたものの、慰めどころか「あんたの顔なんか見たくない」と突き放された。最終的にはA子が高校の教師に相談して、爺さんも隠しきれないと観念し、
親族の前で土下座して謝った。
*爺さんは合意の上と言っているが、A姉は強姦と証言。

A子が結婚してB子と兄が出来たが、DVから逃れるために離婚して、旅館に住込みで就職したため、幼かったB子とB兄を実家に託した。
その後再婚してA夫との間に子供が生まれ、落ち着いたのでB子B兄を引き取ろうとしたが(A夫と養子縁組した)、爺さんが20歳になるまではうちで育てると言って渡さなかった(爺さんと養子再縁組)。だからB子は爺の元で育った。
爺がそのまま大人しくしていれば良かったのに、B子にも痴漢行為をしたため、B子が大伯母(A母の姉)に相談し、大伯母がA子に伝えたところA子が激怒した。
痴漢程度だったので爺は否定したが、周囲が信じずにA子の誘導的な問い詰めをB子も肯定し、その内容で代弁的な証言をした。B子が成長して弁護士に告白し再審→無罪となった。
2019年1月8日に、国家賠償請求は棄却の判決。
naver まとめ(2020.9.30にサービス終了)
強姦冤罪事件、女性の「うそ」で服役:法的には無罪だが大切な事は??より

 強姦冤罪事件の国家賠償:判決速報と背景2へ続く>>

f:id:inking:20190702151158j:plain